およそ5億年前から地球に生息し、その姿をほとんど変えることなく現代まで生き残り、生きた化石とよばれるオウムガイ。
貴重な生き物のようなイメージがありますが、実はこのオウムガイ、適切な飼育環境を整えてあげられれば、自宅で飼うことも不可能ではないのです。
しかし、オウムガイの飼い方なんて全くわからない、という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はまず、オウムガイを飼うための第一関門、水槽の選び方について解説したいと思います。
オウムガイを飼育する水槽やその他の器具について
オウムガイは成長すると最大で直径20cm程にまでなるため、水槽はその大きさを考慮して、最低でも60cmのものを用意してあげましょう。
可能ならばもっと大きなものが望ましいと思います。
また、野生のオウムガイは水の綺麗な深海に生息していることが多いため、飼育する際にも同じような環境にしてあげる必要があります。
雑菌に弱いので、殺菌灯やろ過装置は必須です。
ろ過装置は、ろ過機能の高いオーバーフロー式を選ぶとよいでしょう。
有機物や細菌を除去するために、プロテインスキマーを使用するのも一考です。
オウムガイの住んでいる海底の温度は20度前後なので、夏や冬でも常に温度を一定に保てる高機能なヒーターも用意してあげましょう。
オウムガイは水槽を汚しやすいので、殺菌灯やろ過装置だけでは清掃が追いつきません。
食べ残しのエサやフンなどで水槽が汚れたらまめに掃除して清潔を保つことが大切です。
また、深海生物であるため、可能であれば海洋深層水を水槽に入れてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
オウムガイは深海に生息するため、普通の魚を飼育するのとはだいぶ勝手が違う点があります。
器具の購入などでかなりのコストがかかりますし、まめに観察して暮らしやすい環境を整えてあげる必要もあるため、「オウムガイは飼育するのが難しい」と言われることもあります。
しかし、それらの苦労を補って余りある魅力がオウムガイにはあります。
毎日どれだけ見ていても飽きませんし、とても癒される生き物です。
もし機会があればぜひ、オウムガイの飼育にチャレンジしてみてくださいね。