4億年ほどの生息の長い歴史があるとされているラブカ。
これだけ長い間進化も少なく生命を維持してきたと言うことは、おそらくラブカの生活環境が長命に適しているのではないかと思われます。
つまり、非常に深海の穏やかな地質で、ラブカに対する外敵が少なく、餌などが豊富な地域なのではないかと推測できます。
では、ラブカはどこに住んでいるのでしょうか?
生息範囲は広いのでしょうか?
生息数は多いのでしょうか?
ラブカの生息分布を生態を元にお話しいたします。
【静岡・駿河湾深海生物館】戸田造船郷土資料博物館併設の生物館。昭和62年完成。日本一深い駿河湾から引き揚げられた約300種類の深海魚、新海の甲殻類を液浸や剥製標本で展示。タカアシガニ、ラブカ、オロシザメなど珍しい生物標本多数。 pic.twitter.com/5ki3G3WbNG
— B面 (B級スポット・珍スポットガイド) (@bii_men) 2018年1月29日
ラブカの生息地はどこ?
ラブカの生息分布は、その発見現場を元に推し量ることができます。
普段は水深1000m内という深い海の底に住んでいますが、漁の底網にかかったり、餌を求め回遊している姿が海洋研究中に発見されたりすることから、その生息範囲が広いことがわかってきました。
現在、北米、南米諸国、フランス、モロッコ、南アフリカ、ノルウェーやアイルランドなどの北欧、ハワイ、台湾、そして日本などで発見があったことから、世界広域、主に太平洋、大西洋の広域が生息地ではないかとされています。
ラブカの生息数はどのくらい?
ラブカは、実は準絶滅危惧種の魚です。
つまり、将来的には絶滅する危険が大きい種類と言うことです。
しかし、海中での発見や水揚げのみが生存確認の方法である現在では、はっきりした生存数は確認し難いもののようです。
ただ、実際の生息数が多ければ、一つの場所から複数のラブカが見られる可能性もあるにもかかわらず、そのようなケースは見られません。
発見時はいつも単身です。
ですから、ラブカの生息数はごく少ないとされているのです。
まとめ
まだまだ全容解明には時間がかかりそうなラブカ。
未知なその生息の謎はいつになったら明らかになるか、追い求めれば追い求めるほど古代生物の生態研究の対象として非常に魅力的な存在なのだと感じ入ります。
海洋、大陸の歴史やこれまでの変容を明かすためにも、ラブカは今後益々全容解明が強く期待される希少種の魚です。