この世の生き物は色々な形や習性がありますよね。
長い鼻を持った動物、長い首を持った動物。
はたまた、虫や魚など細くされる側に多いもので沢山の卵を産むもの。
長い鼻や、長い首は高いところの物をとったり、食事をするためでしょうし、たくさんの卵を産む生き物はその分天敵が多く、その対策のために進化したものと推測します。
進化の過程で獲得していったものですが、必要があってのことだと思います。
ナヌカザメという生き物を知っていますか?
このナヌカザメもそんなすごい習性をもった生き物なのです。
ナヌカザメって?どんな習性なの?
ナヌカザメは主に北西太平洋沿岸の水深90~200mの岩場に生息しているサメで、体は大きく最大で1.4mにもなり、大きな口を持っています。
体はずんぐりとした、胴体の太いサメで、体に斑点のような模様があります。
食欲は旺盛で魚はもちろん甲殻類、クラゲ、はたまた同種のサメや共食いなんかもします。
しかし、性格はおとなしいものが多く、岩陰でじっとしていたりします。
人を襲うこともあまりなく、飼育環境下にもよりますが人に慣れることもあります。
また、水族館での鑑賞もできますし、繁殖も成功させているようです。
そんな、少しメジャーなナヌカザメですが、面白い習性があります。
まず、身体的特徴になりますが、体は固く頑丈ですが、腹部に関しては柔らかく、伸縮性があります。
これは、外敵に襲われたときに胃に水や空気気を取り込んで膨らませることができます。
そうして、岩の隙間に身を固定させて引きずり出しにくくしたり、体を大きく見せるためだといわれています。
イメージはフグのようですが、あそこまでは体のつくりの形態上丸くはなりませんが、初めて見るときはびっくりするでしょうね。
ナヌカザメを捕食する生き物は珍しいところで、生きた化石シーラカンスの今の姿、ラティメリア科ラティメリアがいます。
このラティメリアは水深150mより深いところが多く、ナヌカザメの生息域と重なっています。
ラティメリアは体長1~2mですので餌としては少々大きいかもしれませんが、十分ナヌカザメを捕食できそうです。
他にも、もちろん生息域には肉食のサメもいますし、その外敵に対しての抵抗の進化に膨らむことを獲得したのでしょう。
まとめ
サメの中では珍しく、胃に水や空気を取り込み膨らむことができますが、これも生き残るための手段のようです。
普段私たちが水族館で見かけるナヌカザメは、基本的に外敵がいない状態なので膨らむことを見る機会は少ないでしょうけども、少し膨らんだ状態も見てみたいですね。