深海の生きている化石であるラブカ。
全長2mの巨体をゆっくり動かして泳ぐその姿は、もし身近で見ることになったら相当圧倒されそうです。
深海魚はその水圧の差異に馴染むことが出来ないため、浅瀬で生活することができないと言われますが、深海魚専門の水族館もあることですし、ラブカも飼うことができるのでは?と考えます。
しかし、実際は浅海では数日しか生きてはいられないようです。
ラブカはなぜ飼育が難しいのでしょうか?
また、何を餌にして生きているのでしょうか?
ラブカの飼育についてお話しします。
ラブカはどのように飼育するの?
どの魚でも、自然の中で生息している環境と同じ条件を揃えなくては長く元気な状態で飼育出来ません。
生態に多くの謎を含んでいる深海魚のラブカは、その飼育にもハードルが高いのが現状のようです。
ラブカが通常生活する水深1000mの海を地上で再現することや、その巨体が十分遊泳するに足りる水槽などの用意から始まり、体調維持についての工夫にも課題が多々あります。
というのも、ラブカの水揚げは日本でも見られるのですが、食用にならず、鋭い歯にかかると怪我をするため漁の網にかかると海に放すのが常です。
また、稀少な種類と認められるようになり、捕獲後、研究機関による飼育を試みるも延命には数日も足らず非常に難しいということがわかりました。
ラブカは何を餌にしているの?
ラブカは日頃は頭足類を好んで餌にしています。
ラブカは体の大きさを持て余すかのようにゆっくりと泳ぎます。
その様は決して俊敏ではないため、タコ、イカ類のように逃げ足の速い獲物をどのように捕っているのかは長い間
謎でしたが、どうもラブカのターゲットは傷ついて速く泳げなくなったものが中心のようです。
そして、鋭い無数の歯が獲物をがっしり抑えて逃げられないようになっています。
まとめ
頭足類を餌にするラブカですが、時には大きな獲物も丸呑みすることがあります。
それは強力な消化能力が発揮します。
このように珍しい器官を持つことで他のサメのように凶暴に餌を追い求められなくても大きな身体を維持できると考えられます。