将来的には絶滅の危機におかれていると予測されているラブカ。
準絶滅危惧種のラブカは、その生態の実態が明らかでないために、どのぐらいの数の生存かも定かではありません。
しかし、長い年数その姿や種を変容せず生きながらえた魚です。
と言うことは、その生存、寿命や繁殖に秘密があるのではと想像できます。
では、ラブカの繁殖について何か他と違うことがあるのでしょうか?
一度の産卵で何匹産むのでしょうか?
ラブカの繁殖についてお話しします。
ラブカの繁殖方法はどんなものか?
ラブカのメスの全長は、170cmほどのオスに比べ2m前後と大きいです。
それは、繁殖活動において多くの体力やエネルギーが必要なため、オスより大きく成長する動物と理が似ています。
誕生時のラブカの全長は40〜60cm、その胎児を一回の産卵で6〜12匹産むと言われていますから、体も大きくなくては果たせないであろうと言えます。
ラブカは無胎盤性胎生、つまり、卵を産んで胎内で育てます。
2つの卵巣と子宮を保持し、排卵は2週間おきに行われます。
回遊魚ではなく、環境的に変化の少ない場所に生息していることから、繁殖期はなく、だいたいオス、メス100〜150cmの体長に達すると性成熟期を迎え、繁殖活動を行うようになるとされています。
ラブカの妊娠期間は長いの?
ラブカの妊娠期間は他の脊椎動物よりかなり長く、3年半にも及ぶとされています。
それは、胎内で育つ稚魚の成長率が月毎1.4cmなため、出生時の最大60cmに達するにはそれだけの年数が必要なのです。
メスは胎内で卵を育て、稚魚もその中で育ちます。
6cmほどに育つとアゴ、エラやヒレが発達し卵殻から抜け出ます。
卵殻は母体から外に出されます。
全長が50cmほどに成長するまで、卵黄嚢を抱えてそれを養分とします。
まとめ
サメの種は他の魚と同様、卵を産み落とすものもいれば、ラブカのように胎内で育てるものも数多く存在します。
これは卵胎生と呼ばれます。
しかし、ラブカのように身体の中に3年半もかかり、複数育てるには卵黄嚢だけでは十分成長し得ません。
胎内で稚魚たちは、母体が排卵され受精されない卵を食べる卵食性で育つとされています。
このような生殖形態もサメの種類ならではと言われています。