「生きている化石」と言われ、その生息形態には多くの不思議が多いラブカ。
秘密が多かったラブカは、昨今日本の湾岸から引き揚げられることもあり、海洋生物の研究の上でも貴重とされ飼育を試みる機関もあります。
興味深いその姿を一目見たいと思う人々は多く、人気も上がっています。
生きたラブカを見学できる場所はあるのでしょうか。
実は現在ラブカの泳ぎを直接見ることはできません。
しかし、標本や飼育を試みた水族館は存在します。
ラブカに詳しくなる水族館を、なぜ水族館で生育できないのか理由を含めてご紹介します。
ラブカは水族館では生きられない?深海魚ゆえの理由とは?
ラブカは深海に住むサメの仲間で、その肢体から見ても非常に原始的な生態系を想像することができます。
時折、餌を求めて上がってきたところを漁師の網に引っかかることもあります。
しかし、ラブカの鋭い歯に噛まれるリスクを見込むと、食用に適さず捕獲にはメリットがないことからすぐに海に放たれます。
深海魚であるラブカは、水圧の高い場所に生息するのに適した体質なため、圧の低い浅海に上がれば上がるほど身体に負担がかかり肝臓機能を損ない生存にかかわります。
また、まだまだ解明されていないことの多いことも含めて捕獲されてもせいぜい地上生息限度は3日と言われています。
これまでに数回浅海に上がったラブカの飼育を試みましたが、これが主な原因で長時間は持ちませんでした。
現在、神戸市須磨海浜水族館、東海大海洋科学博物館にラブカの標本を見ることができます。
また、沼津港深海水族館でラブカについての展示などが設けられています。
まとめ
秘密や謎が多いラブカは、地上での生育しにくい条件がある限り、飼育はおろか、その生態の研究もなかなか果たせず難しいことがわかります。
しかし、現在いくつかの水族館や博物館ではラブカの珍しい標本を見学でき、その珍しい姿を見ることはできます。
今後、ラブカについての知識や飼育技術の向上によって、いつでもラブカに会える日がやってくることを願ってやみません。