海の生き物は色々な形や動き、特徴をしていますよね。
その中でも面白い形をした生き物がいますので紹介させてください。
テヅルモヅルという、棘皮動物門のクモヒトデ綱に分類された、ウニやヒトデ、ナマコのグループの生き物です。
詳しくは、クモヒトデ綱(蛇尾綱)カワクモヒトデ目(革蛇尾目)テヅルモヅル亜目またはその中のテヅルモヅル科の棘皮動物になります。
英語では「Basket fiish」と呼ばれており、その外見からの命名に思えます。
生息場所は浅瀬から1000m位の海底まで幅広く生息していますので、時々日本の漁師に釣り上げられたりもします。
テヅルモヅル(の仲間)
2016.02.08#海遊館水深1000メートルまでの海底に生息するクモヒトデの仲間。
中央から5本の腕が伸び、さらにその腕が枝分かれして多数の触手となっています。 pic.twitter.com/AfXmzj0t11— 水族館・動物園の生き物たち🐟🦁 (@AandZ_ikimono) 2018年6月27日
特徴的な生き物の外見は、そのままの由来?
特徴的なのはその外見です。
ほかにクモヒトデと同じように腕が五本あるのですが、その五本の腕が何度も枝分かれをしており、何十回も枝分かれをした腕が絡まった糸くずのように見えることが名前の由来と言われています。
しかし、この枝分かれした腕は非常にもろく、少しの衝撃ですぐにボロボロに壊れてしまいます。
テヅルモヅル(手蔓藻蔓)漢字ではこのように書くのでイメージしやすいですね。
手(腕のこと、動物の前腕や、たこなどのものをつかむ動きをする機関)
蔓(それ自体では自立せず、長く伸びてほかのものに巻き付いたりするもの)
藻(水中に生える草の総称)
その名の通り、蔓つるのように腕をサンゴなどに巻き付けて、あまり移動せずに暮らしことがおおいです。
写真などで見てみると動物というよりかは植物に似ていますが、やはり腕がうごうごとよく動く動画もありますので苦手な方は注意してください。
流れが速く、きれいな海流を好んでいるようですが、夜行性の種類が多いため、昼間見つけても岩の奥に潜んでしまい捕獲するのも難しいようです。
海中ではこの腕を広げてデトリタス(生物由来の破片など、または排泄物を起源とする微細な有機物粒子)
などを食事としていますが、底引き網などに掛かると腕がちぎれて、絡まり、取り除く手間がかかり漁師には嫌われています。
大きさは1m以上になることもあります。
こうなると漁師の方々は処理がとても大変になりますね。
まとめ
動物に見えない、珍しい生き物、テヅルモヅル(手蔓藻蔓)。
その見た目から、英語(Basket fiish)や、日本語(手蔓藻蔓)にしてもそのままにイメージしやすいですね。
今もまだ分からないことがとても多く、日本でも研究を重ねている最中です。
日本ではあまり見かけないテヅルモヅルですが、見る機会があれば、ぜひ由来ともに観察してみたいです。