身体がとても小さくて、海中を泳いだり軟体動物などに寄生しながら海の中を移動して分布しているウミグモ。
その数は世界中で1200を超えていて日本でも100種類は存在していることが分かっています。
そんな小さな体で生きているウミグモのほとんどが、胴体に内臓を収納することができないということが判明しました。
では一体どのようにして生きているのでしょうか?
内臓はどこに収納されているのでしょうか?
そもそも内臓がない生き物なのでしょうか?
疑問の多いウミグモの『内臓の行方』について調べて行きたいと思います!
ウミグモの内臓はどこにある?
ウミグモは節足動物の仲間で、よく見かける陸に住むクモとは異なります。
その脚はとても長く、脚しかない生き物に見えるため皆脚目と呼ばれています。
とはいえ、脚だけで体が構成されているわけではなく、ただ脚に比べて胴体はとても小さいためにすべての臓器を胴体部分に収納することができないのです。
では、一体ウミグモはどこに内臓をしまっているのでしょうか?
実は、ウミグモは8本の脚の中に内臓を入れていると言われています。
そのため、生殖巣などの生殖器や卵を産むのも脚で行い、消化器官も脚にあるのです。
またメスが産んだ卵をオスが集めて固まりを作り、お腹の方にある脚にくっつけてしばらくの間保育役目も脚にあります。
心臓への血液循環も、胴の部分にある心臓だけではまかなうことができないため、吻で吸い込んだ餌を脚で消化しているその伸縮を利用して血液循環を行っているのです。
驚くのが、これらはすべて進化してここまでの形にあったと言うことです。
胴体を大きくすれば解決しそうな話なのですが、そうしなかったのには何かしらの理由があり、それによってウミグモが生き延びてきたと言うことに違いないのです。
また深海という環境に生息しているものもいるため、その生態はまだまだ解明されていないことも多く、謎に包まれているのです。
まとめ
今回はウミグモの内臓が一体どこにあるのかについて調べてきました。
小さな胴体内では収納することができない内臓は、長い8本の脚に収納されていることが分かりました。
生殖器や消化器官も脚に存在し、卵も脚から産むと言うのはウミグモ独特の産卵方法、しかしこれらは海の中で生きていくために進化を遂げた姿であること、そしてまだまだその生態は詳しく明かされていないことも分かり、さらなる探求が求められているウミグモなのでした。