ヌタウナギは、沼田鰻と書きます。
英語名ではSlime eel。
深海に生息する生きた化石グループに分類される深海生物になります。
誕生したのは、3億5000万年前とも、2億8000万年前とも言われますが、深海に生息していた名残からか、目は退化しており、正面から見ても、目がどこにあるか分からない風貌をしております。
ウナギに似た姿ですが、ウナギと同様の産卵を行うのでしょうか。
顎、背骨がない古代魚ヌタウナギは、いつが産卵期になり、どのような特徴をもった卵なのか、調べてみたいと思います。
ヌタウナギの卵にはどんな特徴があるの?
ヌタウナギの卵は、体長3~5センチほど。
ヌタウナギの体長が60センチ前後とされているので、サイズ的にはそう大きな卵ではありません。
卵は細長い形状をしており、両側にはえのきだけのようなものが付いております。
このえのきだけのようなものは卵同士をくっつける役目をするそうですが、深海の中でも流されてしまわないよう、5角形を形成し、自分たちの命を守る習性を持っています。
卵は、一見すると何かのカプセルのような形状となっておりますが、先端にあるえのきだけのようなものの近くにうっすらと1本の線が入っています。
赤ちゃんが生まれる時期になると、その線を境にカプセルがぱかっと開き、中からヌタウナギの赤ちゃんが誕生します。
ちなみに、赤ちゃんの身体の色は半透明ですが、徐々に大きくなるに従い、ヌタウナギ独特の色合いを持つとのことです。
ヌタウナギの産卵期は、8~10月になります。
一度に産卵する卵の数は、平均18個となっています。
ちなみに、深海生物を展示している沼津港深海水族館では、ヌタウナギの赤ちゃん誕生の瞬間を見ることができたそうですので、見られた方も多いのではないでしょうか。
卵のカプセルから孵化する貴重な映像を見ることができます。
まとめ
神秘的な古代魚であるヌタウナギ。
未だ、謎の多い深海生物の一つですが、カプセルに入った卵か赤ちゃんが誕生することを見ることができるのは、非常に稀なことだそう。
ヌタウナギが子孫を残すために行う産卵、見る価値ありと言っても過言ではありません。