センジュナマコという生物を知っていますか?
ナマコと書いている通り、ナマコの仲間ですが深海に棲んでおり、一般的にお目にかかることが少ない生き物です。
英語圏ではSea pig(海豚)と呼ばれています通り、外見は薄く紫がかったピンク色でやや丸みをおびたシルエットです。
和名でセンジュナマコ(千手)とあるように脚がいっぱい生えてますが、色といい、シルエットといい豚によく似ているように見えます。
14本の脚を使い海底を歩いたり、流されないように踏ん張ったりします。
頭に触角のようなものが生えてますが、脚だそうです。
ゆらゆらしていてかわいく見えます。
四つん這いで、とことこ歩く豚ようにも見えて少しかわいいらしいです。
大きさは5~15センチ程度です。
ちょうど手のひらサイズです。
センジュナマコの生態は?
深海に棲んでいますが、実は発見されたのは今から130年以上前になります。
スイスの動物学者によって1882年に新種として報告されましたので知名度はあるようです。
世界中の海に分布していると言われています。
見つけられた時によく群れで発見されることが多いようですが、単独行動が好きなようです。
ただ、食事のためにみんなが集まっているので群れに見えるだけなのだといいます。
でも、みんな同じ方向に向いているのは不思議ですね。
その食事ですが、彼らは口元についている触手で器用に泥をかき回し、中にある有機物を食べています。
また、新しいクジラの亡骸などは好んで食べるようです。
お掃除屋さんですね。
深海は視界がなく、その触覚のような足でかすかに漂う餌のにおいをたどり、食事にありつけるため、群れで、そして同じ方向を向いていることが多いみたいです。
公表されている写真はよく群れで同じ方向に向いていました。
センジュナマコの特徴といえば、そのぷにぷにした体ですが、そのぷにぷにした外見のために寄生虫や甲殻類の餌食になることもあります。
時々小さな巻貝のようなものが体についていますが、寄生虫の一種でセンジュナマコの体に穴をあけて少しずつ養分を吸っているのです。
人間はセンジュナマコは食べても美味しくないと情報はありましたが、深海の生き物にとってはごちそうになるのですね。
まとめ
130年も前から発見されてる海の豚ともいわれるセンジュナマコで、いろいろなことが分かってきてはいますが、まだまだ分からないことが多いようです。
最近は動画や情報発信の機会も多く動画サイトで見れたり、運が良ければ水族館で観察することもできます。
一部人気でぬいぐるみも作成されていました。
かわいい外見で海の豚といわれているセンジュナマコでした。